
上祭服 カズラ
上祭服(カズラ)はミサの際に司祭が白衣(アルバ)の上に着る袖のない長円形の式服。
右図は背面。2連アーチを3段に重ね、上から聖母戴冠、マギの礼拝、受胎告知。左右にあるアーチの柱は葉と実をつけた樫の若木をより合わせたもので、柱頭には怪物の頭が付いている。アーチと上の床との間の三角形部分には星を抱く天使が合わせて7人入れられている。同じ星形が「マギの礼拝」のキリストの頭上、「聖母戴冠」の聖母の後ろにも見られる。「聖母戴冠」はキリストの右にある三日月との関連から日輪を示しているらしい。
同時代の記録で刺繍はオプス・アングリカヌム(イギリス製品)と記されている。イギリス特産としてヨーロッパ各地にもたらされていたらしい。
世界美術大全集10 ゴシック2 1320年代
上祭服
1325〜50年 ベルベットに銀糸・絹糸で刺繍
真珠付き 129.5×76.2cm
ニューヨーク メトロポリタン美術館
右図は背面。2連アーチを3段に重ね、上から聖母戴冠、マギの礼拝、受胎告知。左右にあるアーチの柱は葉と実をつけた樫の若木をより合わせたもので、柱頭には怪物の頭が付いている。アーチと上の床との間の三角形部分には星を抱く天使が合わせて7人入れられている。同じ星形が「マギの礼拝」のキリストの頭上、「聖母戴冠」の聖母の後ろにも見られる。「聖母戴冠」はキリストの右にある三日月との関連から日輪を示しているらしい。
同時代の記録で刺繍はオプス・アングリカヌム(イギリス製品)と記されている。イギリス特産としてヨーロッパ各地にもたらされていたらしい。

世界美術大全集10 ゴシック2 1320年代
1325〜50年 ベルベットに銀糸・絹糸で刺繍
真珠付き 129.5×76.2cm
ニューヨーク メトロポリタン美術館
